黒斑山・高峯山

【No.3 黒斑山・高峯山】冬山1泊2日(初級者・中級者向き)
◆紹介コース(高峯山):標準2時間30~3時間30分、水平移動距離:約3.2km 積算標高差:上り約170m、下り約170m
菅平駅⇒アサマ2000スキー場バス停⇒(雪上車)高峰温泉→粒ケ平→高峯山→粒ヶ平→高峰温泉(泊)
◆紹介コース(黒斑山)標準4時間~5時間、水平移動距離:約6.5km 積算標高差:上り約510m、下り約510m
高峰温泉(雪上車)⇒アサマ2000スキー場バス停→(表コース)車坂峠→槍ヶ鞘→避難小屋→トーミの頭→草すべり分岐→黒斑山→草すべり分岐→(中コース)アサマ2000スキーバス停前(雪上車)⇒高峰温泉
◆温トレのグレーディング:
高峯山(冬期)
コース:★★☆☆☆ ※悪天候でなければトレースあり。
体力度:★☆☆☆☆
難易度:★★☆☆☆
温泉魅力度:★★★★★
もし高峰温泉に宿泊するのであれば、
アサマ2000スキー場の駐車場まで雪上車が迎えに来てくれる上に
スノーシュー・スパッツ・ダブルストックを無料でレンタル出来る。
日帰りの場合はアサマ2000スキー場でレンタルが可能。
黒斑山(冬期)
コース:★★☆☆☆
体力度:★★☆☆☆
難易度:★★☆☆☆
温泉魅力度:★★★★★
大きな危険個所は特になし。
ただし浅間山を一望できる草すべり分岐とトーミの頭の間はわずかの距離
急坂で浅間山側が崖になっており、アイスバーンとなる時期は滑落に注意すること。
出来れば軽アイゼンに履き替えた方が安全。
◆百名山データ:【黒斑山】花の百名山、関東百名山、群馬百名山
【高峯山】花の百名山
◆温泉:高峰温泉(日帰り入浴あり) 露天風呂あり。※悪天候時、夜間は入浴できない。
[泉質]含硫黄-カルシウム・ナトリウム・マグネシウム-炭酸水素塩温泉
[効能]神経痛・筋肉痛・リウマチ・切り傷・火傷・皮膚病・冷え症・慢性消化器病・糖尿病・痛風・肝臓病
[源泉温度]35.8℃
◆冬期ベストシーズン:1月~4月上旬。
今回は冬場におすすめの温トレのご紹介。
新幹線の「佐久平」駅で下車し、高峰温泉行のバスで約1時間、険しい山道を登ると高峰温泉があるアサマ2000スキー場に着く。花の百名山に選ばれた高峰山・黒斑山の2座なので、夏場、周辺には多くの高山植物が咲くらしい。(冬しか来たことがないので実際はよく知らないが)
黒斑山だけであれば日帰り可能。
でも日本秘湯の会の温泉もあるので、今回は泊まりのコースを紹介する。
黒斑山は火山警報レベル2で山頂へ近づけなくなった日本百名山のひとつ、浅間山を拝む山としての人気が高い。冬になると、まるでシュガーパウダーが掛かったチョコレートケーキのように見えてしまうのは僕だけじゃないと思う。一見の価値あり!
初日、高峰温泉にチェックインしたらスノーシューのトレーニングを兼ねて高峯山に向かう。
宿から雪上車で来た道を少し戻ると直ぐに左手に高峯山への登山口がある。そこからは森林帯の中を進むので風はほとんどなく気持ちよく歩くことが出来る。徐々に急な斜面になるが、左手はアサマ2000スキー場のゲレンデ。リフトの音を聞きながら少しの間、頑張ってのぼろう。
粒ヶ平というなだらかな森につくと、その先は雪で深く覆われた木々を眺めながら進めるので気持ちよく楽しい。細い尾根を進むと高峯山山頂に到着する。帰りはピストンで来た道を戻る。
高揚した気分とは裏腹に身体は冷えている。高峰温泉でゆっくりと身体を温めよう。夜は宿のオーナーによる星空見学会なども開催されるので是非参加してみてほしい。
翌日は朝ご飯を済ませたらすぐに出発するのが理想。時間があえば雪上車でスキー場のバス停までは送ってもらえる。今回は表コースと呼ばれる尾根道を行き、谷沿いの中コースから帰る。表コースは途中にやせ尾根やトレースが不明瞭の時期もあるので、初心者には中コースの往復をおすすめしたい。
表コースへはスキー駐車場からしばらく車道を歩いていく。車坂峠から登山道に入るが、中ルートとの分岐もあるので標識をよく確かめてから入るように。尾根筋に沿って登れば特に難しいところはない。といいつつ、車坂山を越えて一旦下るところが分かりにくいのでトレースが無い時には注意が必要。
左側に黒斑山が見え始めたところで、浅間山の噴火の際に避難する鉄製シェルターにつく。さらに進んで鬱蒼とした木々を抜けると目の前に大きな浅間山が飛び込んでくる。ここからしばらくは急な坂になっていて、浅間山側は切れ落ちているので注意が必要。時期によってはアイスバーンになっているため、軽アイゼンを持っていくとよい。トーミの頭を過ぎると黒斑山山頂はもう目の前。山頂はわずかなスペースしかないため、後から来る登山者のためにも長い休憩は控えよう。もし山頂の道標が雪に埋もれていたら、掘り返して写真を撮ると楽しい。ここも浅間山側は切り立った崖になっているのでスリップによる滑落には注意が必要。
下山は中ルートを。大きな危険箇所もない。
無雪期には車坂峠へ下るルートをとるが、積雪期はスキー場の駐車場へ真っすぐ下るトレースがあるのでそのルートを。
やがてバス停がある道の向かい側へ出る事が出来る。中ルートでピストンをする場合は、この駐車場の裏から登る事になるが大きな標識はないので注意深く探さないと見落としてしまうかも。時間に余裕があれば高峰温泉の日帰り入浴で温まってから帰りたい。
★平成29年1月25日現在、浅間山の地震回数が増え、レベル2ではあるがやや活発化。
登山の際には最新情報を取得するなど、細心の注意を怠らないように心掛けたい。