陣馬山

【No.4 陣馬山】 日帰り(初級者向き)
~~冬でもサクッと行ける陣馬山からわずかに下ったところにある温泉。魅力は静かな渓谷を見下ろす檜風呂~~
◆紹介コース:
(陣馬山)標準3時間30分~4時間30分、水平移動距離:約11.5km 積算標高差:上り約550m、下り約680m
高尾駅北口⇒(バス)⇒→陣馬高原下→陣馬山→奈良子峠→陣谷温泉→陣馬登山口→藤野駅
◆温トレのグレーディング:
コース:★☆☆☆☆
体力度:★☆☆☆☆
難易度:★☆☆☆☆
温泉魅力度:★★☆☆☆
◆百名山データ:【陣馬山】関東百名山 ※http://100meizan.org で検索可能。
◆温泉:陣谷温泉(日帰り入浴1,000円)※猪鍋は事前に予約。
[泉質] アルカリ単純泉
[効能] 温熱効果、冷え性、 疲労回復
[源泉温度]不明
東京近郊の登山者だったら一度は登ったことがあるであろう陣馬山。
ほとんどの登山者は陣馬山単独か高尾山までの縦走路を辿って下山、帰りの温泉も大型の日帰り専用温泉施設に目が行きがちなのではないだろうか。
しかし、少しルートを外れれば、よい温泉に出くわすことがある。(僕はそんな小さな発見がちょっと嬉しい。)
この陣谷(じんや)温泉もその一つ。
陣馬山と高尾山を結ぶ奥高尾縦走路にある奈良子峠から一時間程下ったところにある秘湯で、
ガイドブックや山と高原地図には「陣馬の湯」と紹介されている。
だが地名通りであれば「栃谷鉱泉」が正しいのだと思う。
ここには3軒の温泉旅館があるが、僕は「陣谷温泉」というところに毎回お世話になっている。
陣谷温泉、実は加水・加温・循環ろ過の冷鉱泉だ。
しかし栃谷川を見下ろす大きな窓がある檜風呂は本格的な温泉であるような気分にさせてくれるし、多くのハイカーが行き交う奥高尾縦走路から1時間足らずで静かな温泉があることを知っているなんて、ちょっとした優越感に浸れる。その大きな窓からは山桜、もみじが目の前に見え、山桜が舞い散る頃・新緑の頃・紅葉の頃と、一年中景色を楽しませてくれる。
朝早くに陣馬山へ登ればお昼頃には「陣谷温泉」に到着出来る。
無料の休憩所はないが、猪鍋&温泉セットがおすすめなので是非ゆっくりしていってほしい。
ここに至る道も、縦走路の奈良子峠から陣谷温泉へ下る道標を見落とさなければ他は問題ないので、初心者でも安心して歩けるだろう。この奈良子峠、江戸時代には八王子に炭を運ぶための重要路だったそうだ。道中注意深く見ると奈良子峠すぐ上の小高いところに、炭を運ぶ途中に行き倒れた馬を供養した馬頭観音の石碑があり、下山途中にも朽ち果てた石碑がある。大きな炭俵を担いだ馬が歩く姿を想像しながら、長く緩やかな道をのんびり下り、一度林道を横断ししばらく下ると、唐突にアスファルト道へ出る。そこから更に10分ほど下ったところにあるのが「陣谷温泉」だ。
「猪鍋」を食べてビールを飲んでほろ酔い気分になっても、
舗装路を歩いて陣馬登山口バス停まで20分程度。JR中央線の「藤野」駅まで歩いても更に30分程度だ。
気軽に行ける陣馬山と、美味しい猪鍋、よい温泉。是非一度足を向けてみてほしい。